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中小企業のマーケティングに使える補助金は?広告費の扱いと、AI運用で月々の費用を抑える方法

中小企業のマーケティングに使える補助金は?広告費の扱いと、AI運用で月々の費用を抑える方法

中小企業のマーケティングに使える補助金はあります。ただ、補助金が出るのは、
決められた期間に行う新しい取り組みの費用だけです。LP・チラシ・広告・ツールなどが対象になる制度はありますが、
補助が終わったあとの月々の費用や、
すでに走っている広告費には使えません。補助の期間は補助金で、
補助が終わったあとの月々の運用費はAIと仕組みで抑える。この2つを分けて考えると、
補助が終わったあとも集客を続けられます。

この記事で分かること

  • マーケティングに使える国の補助金3つと、
    広告費の扱いの違い
  • 補助金でまかなえない費用と、入金までの時間
  • 補助金が下りるまでの間と、
    補助が終わったあとの集客の回し方

※補助金の内容は、
2026年11月4日時点の公募要領で確認しています。金額・締切は公募の回ごとに変わるので、
申請の前に必ず最新の要領を見てください。

中小企業のマーケティング予算は、補助金で抑えられる?

抑えられるのは一部です。

補助金を使うかどうかは、
マーケティングの費用を「補助の期間中の新しい取り組み」と「それ以外」に分けると判断しやすくなります。

費用例補助金抑え方
補助の期間中の新しい取り組みLP・ホームページの制作、チラシや広告、
顧客管理ツールの導入
制度によって対象になる補助金
補助が終わったあと・いまの広告毎月の広告の媒体費、運用代行の手数料、
原稿づくり、数字の集計
対象外(自己負担)AIと仕組みで作業を減らす

補助金を使うかどうかを考えるときは、
「補助が終わった翌月から、毎月いくらで回せるか」まで一緒に決めておきたいところです。

マーケティングに使える補助金は?3つの制度の違い

広告・販促・ツールに関係する国の補助金は、
主に次の3つです。

制度誰が使える上限・補助率広告費(媒体費)
小規模事業者持続化補助金(一般型・第20回)従業員5人以下の商業・サービス業、
20人以下の製造業・宿泊業・娯楽業など
50万円(特例で最大250万円)・2/3対象。ただし「広報費」として上限30万円、単独では申請できない
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金・通常枠)中小企業・小規模事業者5万〜450万円・1/2(条件により2/3)対象外と考えるのが安全。対象は登録されたITツール(顧客管理・MAなど)の導入費用
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第2回)中小企業枠と従業員数による(新事業進出枠は下限750万円)・1/2(枠と規模により2/3)新しい事業の広告だけ対象。1年あたりの売上見込みの5%まで

出典:小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区) 第20回公募要領 第8版(2026年7月21日改版)/デジタル化・AI導入補助金2026 事務局 通常枠 公募要領(2026年8月28日改訂版)/中小企業基盤整備機構 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第2回公募要領(2026年11月)

広告やチラシ・LPに使いやすいのは持続化補助金ですが、
対象は少人数の会社だけです。たとえば従業員が6人以上のサービス業なら持続化補助金は使えないので、
顧客管理などのツールはデジタル化・AI導入補助金、
新しい事業の立ち上げなら新事業進出・ものづくりの補助金が候補になります。ただし新事業進出・ものづくりの補助金は、
新しい事業を立ち上げるときの大きな投資向けで、
広告だけの小さな取り組みには合いません。

持続化補助金で、ネット広告や運用代行費は出る?

第20回の公募要領では、
ネット広告・SNS広告・運用代行費は「広報費」の対象として載っています。チラシ・DM・新聞や雑誌の広告・看板も同じ広報費です。

ただし、条件が3つあります。

  1. 広報費だけでは申請できない。 ほかの経費(商品開発・設備など)と一緒の計画にする必要があります
  2. 広報費の補助の申請額は30万円(税込)まで。 LP・ホームページの「ウェブサイト関連費」も、
    同じく単独では申請できず、
    30万円(税込)までです
  3. 補助事業の商品・サービスの広告に限る。 会社全体のPRや求人広告は対象外です。ネット広告は、掲載した画面などの証拠が残せるものに限られます

締切も近いです。第20回の申請受付は2026年11月5日から12月15日の17時まで。商工会・商工会議所が出す「事業支援計画書」は、
12月4日までに依頼する必要があります。

補助金でまかなえないものは?申請の前に知っておくこと

どの制度にも、共通の注意点があります。

  • 交付決定の前に発注・契約したものは対象外。 交付が決まってから発注・契約します
  • お金は後払い。 いったん全額を自分の会社で払い、
    事業が終わって報告をしたあとに入金されます
  • いま払っている広告費の穴埋めには使えない。 補助金は、計画した新しい取り組みに出るものです

持続化補助金の第20回なら、
採択の発表は2027年3月ごろの予定で、
交付決定はそのおよそ1〜2か月後です。12月に申請しても、
補助金を使って広告を出せるのは、
早くて2027年の春以降です。入金は、事業を終えて報告をしたさらにあとです。

つまり、補助金を待っている間の集客は、
自分の会社のお金で回すことになります。ここで月々の費用が重いと、補助金の前に体力が削られます。

どの費用を、どの制度に入れればいい?

費用ごとに、合う制度を分けて考えます。

かかる費用合う制度注意
チラシ・DM・ネット広告・SNS広告持続化補助金の広報費上限30万円・単独申請不可
LP・ホームページの制作持続化補助金のウェブサイト関連費上限30万円・単独申請不可。期間内に公開・運用まで至らないと対象外
顧客管理・MA・営業管理のツールデジタル化・AI導入補助金登録されたIT導入支援事業者と登録ツールに限る
新しい事業の広告・PR用サイト新事業進出・ものづくり商業サービス補助金新事業であることが条件。1年の売上見込みの5%まで
毎月の媒体費・運用の手間補助の期間外は自己負担AIと仕組みで作業費を下げる

同じ費用を複数の補助金で重ねて受け取れるかどうかは、
それぞれの公募要領の決まりで確かめてください。申請の作業は、商工会・商工会議所や、
IT導入支援事業者に相談できます。

補助金の交付が決まるまで、集客はどう回す?

ここからは、補助金ではなく「毎月の費用」の話です。

毎月の費用のうち、広告の媒体費そのものは、
AIを使っても下がりません。
下がるのは、広告を出すまでと出したあとにかかっている作業の費用です。原稿づくり、バナーやLPの修正、数字の集計、
改善案の下書き。ここは、AIと仕組みに渡せます。

私の会社では、2024年1月から2025年7月まで広告運用を代行会社にお願いしていて、
運用代行費は月11万〜22万円でした。その後、自社で運用する形に切り替え、
いまはAI・配信やLPのツール・デザインツールを合わせて月約4.2万円です(広告費そのものは含みません。ツールは広告運用のほかに、LP・メールやLINEの配信・原稿づくりにも使っています)。下がった理由は、AIそのものより、
代行に頼んでいた作業を自社に戻したことです。そのぶん、私自身が使う時間は増えていて、
それはこの金額に入っていません。私の会社1社の数字なので、
どの会社でも同じ割合になるとは限りません。

切り替えるときに最初に決めたのは、
ツールではなく、
広告の良し悪しを「いつ・何の数字で」判断するかでした。リンクのクリックが30件たまるまでは判定しない。30〜49件は仮の判定にとどめ、50件で確定する。この基準を先に決めたので、
数字を集めて並べる作業を、
仕組みとAIに任せられるようになりました。

補助金を待っている間こそ、
この「判断の基準」と「作業の置き場所」を決めておく時期です。交付が決まってから慌ててLPや広告を作るより、
基準が先にあれば、補助で作ったものを、
交付が決まった日から回し始められます。

月々の費用の抑え方を順番に知りたい方は、
中小企業がマーケティング予算を抑えるには?AI活用・運用の進め方にまとめています。

補助で作ったLPや広告は、補助が終わったあとも回せる?

回せるかどうかは、申請の前に決まっています。

補助金で立派なLPを作っても、
毎月の広告費と運用の手間を払い続けられなければ、
補助が終わったところで回せなくなります。申請書には「補助事業の計画」を書きますが、
自分の会社のためには、
その先の「補助が終わったあとの月々の計画」も書いておくことをおすすめします。

そのとき、広告の効果は、媒体費だけでなく、
代行の手数料や制作費まで足した金額で見てください。私がお手伝いしている会社で、
広告の数字を代行の手数料込みで1年分並べてみたところ、
赤字になっている月がありました。媒体費だけを見ていたときは、気づけなかったことです。

予算全体の考え方は、
中小企業のマーケティング予算は売上の何%?目安と決め方で、
媒体費・作業費・ツール費に分けて書いています。

なぜ、補助金やAIツールを入れるだけではうまくいかないのか

補助金でLPを作っても、
AIツールを入れても、
それだけでは「どの広告を続けて、どれを止めるか」は決まりません。

私の会社で広告を自社運用に切り替えたとき、
AIに任せられたのは、
数字を集めて並べることと、
改善案の下書きでした。続けるか止めるかを決めるのは、いまも人です。AIに渡せたのは、
先に言葉にしておいた判断の基準(クリック30件・50件の線)と、
1か所に集めた数字だけでした。

この2つが無いまま補助金やAIを入れると、
次のことが起きやすいと私は考えています。

  • 判断の基準が社長の頭の中にしかない:代行会社にもAIにも渡せず、
    毎回社長が判断することになる。補助で作った仕組みが、社長の手から離れない
  • お客様の数字がばらばらの場所にある:「この広告から来たお客様が、その後いくら払ってくださったか」が分からず、
    広告にいくらまで使っていいかが決まらない

先ほどの、手数料込みで並べて初めて赤字の月に気づいた会社の例も、
2つ目の話です。

補助金を申請する前に、決めておく3つのこと

  1. 補助が終わったあと、毎月いくらで回すか。 媒体費・作業費・ツール費に分けて書き出す
  2. 広告の良し悪しを、いつ・何の数字で判断するか。 判定に必要な件数と、見る数字を決める
  3. 新しいお客様より先に、
    いまのお客様に案内できることはないか。

3つ目は、補助金の話から外れるようで、
いちばん費用がかからない打ち手です。私がお手伝いした所作・マナー講師の方は、
強みの伝え方とご案内の中身を見直したうえで、
これまでのお客様のリストにご案内し、
広告を使わずに初月214万円の売上になりました。健康にかかわるサービスの会社でも、
長年のお客様の名簿へのご案内で、
数百万円の売上につながっています。

補助金で新しい広告を始める前に、
いまのお客様が「また買いたい」と思える案内ができているか。そこを先に見ておくと、
補助金で作るものの優先順位もはっきりします。

この記事のまとめ

問い答え
補助金で何が抑えられる?補助の期間中に行う新しい取り組みの費用(LP・チラシ・広告・ツールなど。制度による)
広告費は出る?持続化補助金は広報費として対象(上限30万円・単独不可)。デジタル化・AI導入補助金は対象外と考えるのが安全
注意点は?交付決定前の発注は対象外・後払い・いまの広告費の穴埋めには使えない
月々の費用は?媒体費は下がらない。作業費をAIと仕組みで下げる
申請の前に決めること補助後の月々の計画・判断の基準・いまのお客様への案内

よくある質問

小規模事業者持続化補助金で、ネット広告の費用は出ますか?

出ます。第20回の公募要領では、
ネット広告・SNS広告・運用代行費は「広報費」の対象です。 ただし、広報費だけでは申請できず、
申請できるのは30万円(税込)までです。補助事業の商品・サービスの広告に限られます。

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)で、広告費は出ますか?

対象外と考えておくのが安全です。 補助の対象は、
登録されたIT導入支援事業者が提供する、
登録済みのITツールの導入費用です。顧客管理やMA(見込み客の管理)のツールは対象になり得ますが、
公募要領の経費の区分に広告費は無く、
媒体に払う広告費は対象外です。

すでに出している広告の費用を、あとから補助金で払ってもらえますか?

できません。 どの制度も、交付が決まる前に発注・契約したものは対象外です。補助金は、これから計画する新しい取り組みに出るもので、
お金も事業が終わったあとの後払いです。

補助金が下りるまで、どのくらいかかりますか?

持続化補助金の第20回なら、
採択の発表が2027年3月ごろ、
交付決定はその1〜2か月後の予定です。 入金は事業を終えて報告したあとです。事業の進め方によりますが、
申請から入金までは1年近く、
それ以上かかることもあると考えて、
資金繰りを組んでおくと安心です。

AIを使えば、マーケティングの費用はどれくらい下がりますか?

A.下がるのは作業費で、広告の媒体費は下がりません。 私の会社では、
月11万〜22万円だった広告運用の代行費が、
自社で運用する形にして、
複数の用途に使うツール費 月約4.2万円になりました(広告費と、私自身の作業時間は含みません。1社の例です)。


補助金の前に、毎月の回し方を決める

補助金は、始めるときの背中を押してくれる制度です。ただ、補助が終わったあとも集客が続くかどうかは、
毎月の作業をどこに置くか、
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