ホーム › 読みもの › AIを導入しても社長の仕事が減らない3つの理由|中小企業のAI活用で先に見直すこと › 広告運用代行の費用相場|手数料型・固定型の違いと、頼む前に社内で決めておく3つ

広告運用代行の費用は、
広告費の20%前後を手数料として払う「手数料型」が一般的で、
月額5万円ほどの最低手数料や、
3万〜10万円ほどの初期費用がかかることもあります(参考:@SOHO編集部の解説記事・2026年8月更新)。ただ、代行費が高いか安いかは、金額だけでは決まりません。頼む前に「誰に何を伝えるか」「続ける・止めるの基準」「数字の届き方」の3つを社内で決めておくと、
同じ代行費でも、
社内に残るものが大きく変わります。
「広告運用の代行を頼みたい。でも、相場がよくわからない」
「いま代行会社に払っている金額が、高いのか安いのか判断できない」
広告運用代行の費用を調べている経営者の方は、
こうした迷いを持っていることが多いのではないでしょうか。
私の会社でも、2024年1月から2025年7月まで、
Meta広告の運用を代行会社にお願いしていました。代行費は月11万〜22万円です(広告費は別)。その前の2019年12月からは自分で広告を回していて、
代行をやめたあとは、
また自分で回す形に戻しました。いま自社の広告は一時的に止めていますが、
お客様の会社の広告は、この形で回しています。頼む側と、自分で回す側の両方を経験して感じるのは、
代行費の金額より先に決めておくべきことがある、
ということです。
この記事では、広告運用代行の費用相場と料金の形の違い、
そして頼む前に社内で決めておきたい3つを、
私の経験も交えてお伝えします。
一般的には、広告費に一定の割合をかけた金額を手数料として受け取る形が多いとされています。参考にした解説記事(@SOHO編集部「リスティング広告運用代行の手数料相場」・2026年8月21日更新)では、
次のように紹介されています。
(出典:@SOHO「リスティング広告運用代行の手数料相場」)
| 費用の種類 | 目安 |
|---|---|
| 運用手数料 | 広告費の20%前後 |
| 最低手数料 | 月額5万円ほどを下限にしている例がある |
| 初期費用 | 3万〜10万円ほど |
たとえば広告費が月30万円なら、手数料は6万円。月100万円なら20万円です。広告費が月10万円のように少ない場合は、
20%だと2万円ですが、
最低手数料が5万円なら、
5万円を払うことになります。
なお、これはリスティング広告(検索広告)の代行についての目安です。InstagramやFacebookなどのSNS広告の代行で、
同じ割合がそのまま当てはまるとは限りません。媒体ごとの相場を示した公的な統計は見つかりませんでした。固定型の月額も会社ごとの差が大きく、
目安になる数字は見つけられていません。どちらも、実際の金額は会社ごとの見積もりで確かめてください。実際の金額は、会社ごとの見積もりで確かめてください。
料金の形は、大きく分けて2つあります。
| 手数料型 | 固定型 | |
|---|---|---|
| 決まり方 | 広告費 × 割合(20%前後) | 広告費に関係なく月額 |
| 広告費を増やすと | 代行費も増える | 代行費は変わらない |
| 合いやすい場面 | 広告費が一定以上あり、増やしていく予定がある | 広告費が少ない、または金額を先に決めておきたい |
| 気をつけたいこと | 最低手数料・制作費が別かどうか | どこまでの作業が月額に入っているか |
手数料型は、広告費が使われるほど代行会社の売上も増える形です。悪いことではなく、
そういう仕組みだと知っておけば十分です。そのうえで「広告費を増やす前に、何を確かめてから増やすのか」を、
こちらで決めておく必要があります。
もうひとつ見落としやすいのが、
手数料が広告費の内側に含まれているのか、
上乗せなのかです。同じ20%でも、計算の仕方で支払う総額が変わります。たとえば予算が月30万円のとき、
上乗せなら広告費30万円+手数料6万円で、
支払いは36万円です。30万円の中に手数料が含まれる形なら、
支払いは30万円のままですが、
実際に広告に使われるのは24万円ほどになります(30万円から20%を差し引く計算の場合)。料金を比べるときは、割合ではなく、
毎月の支払いの総額で比べるのがおすすめです。
私が代行会社にお願いしていた頃は、
広告の作成から分析レポートまでを受け取り、
週に1回、テキストで進み具合と方向性をやりとりしていました。代行費は月11万〜22万円、
広告費はこれとは別で、
多い日は1日3万円ほど使っていました。契約は手数料型で、広告費の22%か11万円、
という形でした。
丁寧に対応していただいていたと思います。ただ、振り返ると、
私の手元に残っていたのはレポートでした。どの広告を、なぜ続けて、なぜ止めたのか。その判断の材料は、代行会社の側にありました。
自分で回す形に戻してから変わったのは、
金額よりも、直すまでの速さでした。お客様のヒアリングで聞いた言葉をもとに広告の案をつくり、
すぐにテストして、反応が悪ければ止める。代行をお願いしていた頃は、
直しを頼むたびに気遣いと待ち時間があり、
それがなくなりました。
内製化と外注のどちらがいいかは会社によって違います。判断の部分と手間の部分の分け方は、
内製化すべき仕事・外に任せる仕事の見分け方にまとめています。
代行会社を選ぶ前に、社内で次の3つを決めておきます。どれも、代行会社には決められないことです。
広告の中身を決めるのは、お客様の言葉です。お客様が最初に何に困っていたのか、
なぜ他社ではなく御社を選んだのか。こうしたお客様の声や事例、
社長やベテラン社員が持っている知識や経験は、
代行会社の手元にはありません。どちらも、会社の中に眠っている資産です。
商談で実際に聞いた言葉を、
3〜5件でいいので書き出して渡せる状態にしておくと、
広告の案がずれにくくなります。反対に、代行会社のほうから「お客様の話を聞かせてください」と言ってくるかどうかは、
頼む先を見分ける目安にもなります。
広告は、何を見て続けるか、止めるかで結果が変わります。
私の場合は、「リンクのクリックが30件に届くまでは良し悪しを決めない。30〜49件は仮の判定、50件で確定」と決めています。数件のクリックで判断すると、
たまたまの結果に振り回されるからです。
もうひとつ、登録や問い合わせの単価が安いだけの広告を、
良い広告とは見ないようにしています。その先の相談や成約につながっていなければ、
安く集まっても利益にはなりません。何をもって「良い広告」とするかは、
社長が決めておくことです。
広告の数字が、いつ、
どんな形で社内に届くのかも先に決めます。週1回の報告なのか、毎日なのか。登録数だけなのか、商談数・成約数まで並べて見るのか。
ここが決まっていないと、
広告の数字は代行会社の手元にだけたまり、
社内では報告を受け取るだけになります。広告の数字が社内にたまるデータとして残る形にしておけば、
代行をやめたときや、
別の会社に切り替えるときにも、
次の判断に使えます。
作業と一緒に、判断まで外に出てしまいやすくなります。
誰に何を伝えるか、
何を見て止めるかが社内で決まっていないと、
どんなに力のある代行会社でも、
御社ならではの基準では判断できません。すると、確認や相談が社長のところに戻ってきて、
お金を払っているのに社長の仕事は減らない、
ということが起きます。これは、AIのツールを入れたときにも同じことが起きます。くわしくはAIを入れても社長の仕事が減らない理由に書きました。
代行会社を変えても、ツールを変えても、
判断の基準が社内に無いままだと、
同じ迷いがくり返されます。反対に、先に基準を決めておけば、
作業は代行会社にもAIにも安心して任せられます。判断の基準は社内に置き、作業は人とAIで分ける。「データ・専門知識・ノウハウを活かして、人とAIが成果を出せる組織をつくる。」私はこの考え方で、
お客様とご一緒しています。広告運用は、その考え方をいちばん小さく試せる場所だと感じています。
代行費の金額だけでなく、
その先の相談・成約・お客様とのおつきあいの長さまで並べて見ます。
月20万円の代行費でも、そこから相談が増え、
長くおつきあいできるお客様が生まれているなら、
高いとは言えません。反対に、月5万円でも、
何が良くて何が悪かったのかが社内に残らないなら、
払い続けるほど判断の材料を外に出していることになります。
私の会社では、代行をやめて自分で回す形に戻し、
AIや配信、LP制作などに使うツール費は合計で月約4.2万円になりました(広告運用以外にも使っている費用で、広告費は含みません)。費用の内訳と見直しの進め方は、
中小企業がマーケティング予算を抑えるには?にまとめています。
ただ、大切なのは金額が下がったことより、
広告から学べることが社内に残るようになったことでした。御社の広告や外注にかけているお金が、
どこで取りこぼされているか。まずは2分で目安を確かめてみてください。
3つを決めるのは、1つずつなら難しくありません。ただ、日々の仕事と並べると、どうしても後回しになります。
私がご一緒するときは、
まず御社の中にあるお客様の声や、
これまでの広告の数字、
社長の判断基準を一緒に見つけて、
目標と成果指標を決めます。そのうえで、その達成に向けて伴走します。代行会社に頼むか、社内で回すかも、
その中で一緒に決めていきます。
判断の基準が社内に残れば、
代行会社に頼むときも、自分たちで回すときも、
空いた力を商品を磨くことや、
お客様との関係を育てることに向けられるようになります。
| 問い | 答え |
|---|---|
| 代行費の相場は? | 手数料型で広告費の20%前後(リスティング広告の目安・最低手数料あり) |
| 手数料型と固定型の違いは? | 広告費に比例するか、月額で決まっているか |
| 料金はどう比べる? | 割合ではなく、毎月の支払いの総額で |
| 頼む前に決める3つは? | 誰に何を伝えるか・続ける止めるの基準・数字の届き方 |
| 高い・安いの判断は? | その先の相談・成約・おつきあいの長さまで見る |
A.最低手数料があると、
広告費に対して代行費が割高になりやすいので、
先に総額で確かめるのがおすすめです。
広告費が少ないうちは、誰に何を伝えるか、
何を見て止めるかを社内で決めて、
小さく自分で試してみる方法もあります。基準が決まってから頼むほうが、
代行会社とのやりとりも短くなります。
A.報告の頻度と形、
月に何本の広告をつくるか、
どこまでが料金に入っているかを最初に確かめます。
あわせて、こちらのお客様の話を聞きにきてくれるかどうかも見ています。広告の中身はお客様の言葉で決まるので、
そこを聞かずに進める会社には注意しています。
A.代行費の金額ではなく、
その広告から相談・成約がどれだけ生まれているかと並べて見ます。
あわせて、どの広告をなぜ止めたのかを、
社内で説明できるかも確かめてみてください。説明できないなら、金額より先に、
数字の届き方を見直す余地があります。
組織データ・専門知識・ノウハウを活かして、人とAIが成果を出せる組織をつくる。