ホーム › 読みもの › 会社の強みの見つけ方|「うちには何もない」会社に眠っている6つの資産 › 既存顧客のフォローで売上を伸ばす方法|売り込みを増やす前に見直したい6つの資産

既存顧客のフォローで売上を伸ばすには、
連絡の回数を増やす前に「誰に・何を・いつ届けるか」を決めることから始めます。最終購入日と購入回数でお客様を分け、
それぞれが次に困ることを、
お客様の言葉から拾う。そのうえで、売り込みではなく「必要な情報のご案内」として1つずつ届けると、
広告を増やさなくても売上が動くことがあります。
「新規のお客様を増やさないと、売上は伸びない」
「既存のお客様に連絡したいけれど、売り込みだと思われそうで、つい後回しになる」
既存顧客のフォローを考えるとき、
まずこのどちらかが頭に浮かぶのではないでしょうか。
私は起業してまもない頃に物販をしていて、
同じ方が繰り返し買ってくださることを何度も見てきました。その後、2025年まで個人起業家の方向けに個別のコンサルティングをしていた頃は、
リピートのご提案をしたときの継続率が約80%、
もっとも長い方で6年のおつきあいになりました。いまも私が一番大事にしている数字は、
お客様の「おつきあい期間」「購入回数」「生涯のご入金額」の3つです。
私が発信を通じてお伝えしたいのは、
「顧客・信用・実績を活かして、売上と顧客価値を高める。」ということです。既存顧客のフォローは、そのいちばん身近な入り口です。この記事では、既存顧客のフォローをどんな順番で見直すと売上につながるのかを、
広告を増やす前に私が確かめていることと一緒にお伝えします。
既存顧客のフォローとは、
一度でも買ってくださったお客様に、
その後も必要な情報や次の提案を届け続けることです。
よく「アフターフォロー」とも呼ばれます。お礼の連絡、使い方の確認、
新しい商品のご案内、イベントへのお誘い、
困っていることの聞き取り。どれもフォローです。
ただ、私が大切だと思うのは、
連絡の種類より「お客様が次に何に困るか」を先に考えることです。フォローは、会社が売りたいものを届ける場ではなく、
お客様が次に必要とするものを、
必要なときに届ける場だと考えています。
理由は3つあります。
1つ目は、既存のお客様はすでに「知る・信じる・お金を払う」という大きな壁を越えてくださっていることです。新規のお客様には、
この3つを一からお願いすることになります。
2つ目は、新規の集客には人が要ることです。中小企業庁の「2024年版 小規模企業白書」では、
新規顧客や販路を開拓するときの課題として「開拓に必要な人材の不足」と答えた中小企業経営者が4割を超え、
最も多くなっています(大同生命サーベイ・2023年4月度調査をもとにした図)。(出典:中小企業庁「2024年版 小規模企業白書」第2部第1章第1節)広告や営業を増やそうとしても、
それを回す人が足りない会社は少なくありません。
3つ目は、既存のお客様を見ると、
新規の集客も変わることです。誰が長く続けてくださっているか、
どんな言葉で選んでくださったかがわかれば、
広告で誰を集めればいいかも見えてきます。
| 比べる点 | 新規のお客様 | 既存のお客様 |
|---|---|---|
| 信頼 | これから築く | すでにある |
| 必要なもの | 知ってもらう広告・発信・営業 | 必要な情報を届ける手段 |
| わかること | 反応の数 | 選ばれた理由・次に困ること |
新規集客をやめる、という話ではありません。広告を増やす前に、
すでにある信頼を使いきれているかを確かめる、
という順番の話です。
私が見直すときは、次の4つの順番で進めます。
まず、お客様のリストを開きます。名簿でも、会計ソフトでも、
メール配信の読者リストでもかまいません。
見るのは、最後に買ってくださった日と、
これまでに買ってくださった回数の2つです。この2つで分けるだけで、
「何度も買ってくださっている方」「1回だけの方」「しばらく連絡が途切れている方」が見えてきます。
届ける内容は、この分け方ごとに変わります。何度も買ってくださっている方には次の段階の提案を、
1回だけの方には使い方や成果の確認を、
と分けて考えます。しばらく途切れている方への連絡は、
休眠顧客の掘り起こし方にまとめました。
これは、会社に眠っている「蓄積されたデータ」と「顧客・取引先とのつながり」を使う作業です。企業診断でお話をうかがった会社も、
売上や顧客の数字はしっかり持っていらっしゃいました。決まっていなかったのは、それをどう分けて、
何から手をつけるかの順番でした。
次に、それぞれのお客様が、
次にどこでつまずきそうかを考えます。
ここで頼りにするのは、
会社が考えた言葉ではなく、
お客様が実際に言った言葉です。問い合わせのメール、面談のメモ、アンケート、
お礼のメッセージ。そこに「次はここで困っている」がたいてい書いてあります。
お客様の声の集め方と使い方は、
顧客の声の活用方法にまとめています。
届ける内容が決まったら、案内の形にします。
私が気をつけているのは、売り込みと、ご案内の違いです。売り込みは、会社が売りたいものを、
売りたいときに届けること。ご案内は、お客様に必要な情報を、
必要なときに届けることです。
所作・マナー講師の方(事業歴15年)とご一緒したときは、
既存のお客様にイベントを告知し、
そこから個別相談を経て、
申し込みにつながりました。広告は使っていません。このとき、単価を上げて提案しても、
すぐにお申し込みがありました。すでに信頼のあるお客様にとって大事なのは、
値段より「自分に必要かどうか」だったのだと思います。
私は、値引きでは呼び戻さないと決めています。値引きで動いたお客様は、
次も値引きを待つようになるからです。
最後に、期間を決めて案内し、反応を見ます。
事業歴25年以上の健康系コンサル・講座事業の方は、
最初のご相談で「売上は十分。でも、取りこぼしがありそう」とおっしゃっていました。既存のつながりに5日間のご案内(値引きではなく特典つき)を届け、
約100名が申し込んだセミナーから個別相談へ進んでいただいた結果、
広告費ゼロで単月400万円になりました。
ご一緒して私が感じたのは、
すでに信頼がたまっている方には、
必要な情報を届けるだけで、
次の一歩に進んでいただけることがある、
ということです。
一度で正解は出ません。届いたか、読まれたか、次に進めたか、
を見て直していきます。
既存顧客のフォローというと、
顧客管理のツールを入れたり、
メール配信を外注したりする話になりがちです。それ自体は悪くありません。
でも、ツールや外注先が代わりに決めてくれないことが2つあります。
1つは、「このお客様には、いま何を届けるべきか」という判断の基準です。これは多くの場合、
社長やベテランの社員の頭の中にしかありません。基準が言葉になっていないと、
ツールを入れても、
一斉に同じ案内を送る形に戻ってしまいます。
もう1つは、お客様の情報が散らばっていることです。購入履歴は会計ソフト、
やりとりはメールやLINE、
面談のメモは担当者のノート。これでは、誰が次に何に困りそうかを、誰も見通せません。
AIを入れても社長の仕事が減らない理由でも書きましたが、
道具を入れる前に、
判断の基準と情報の置き場所を整えるほうが先です。それができてから、
お客様の分け方や案内の下書きを人とAIで分担すると、
フォローが特定の人に頼らずに回るようになります。
正直にいうと、会社によって大きく違います。商品の数、お客様の数、
これまでの関係の深さで変わるからです。
ただ、この記事でご紹介した2つの場面は、
どちらも広告ではなく、
すでにあるつながりへのご案内で動きました。広告を止めても、すでにある信頼は残っています。新しいお客様を集める前に、
そこを使いきれているかを確かめる価値はあると考えています。
まずは、御社の中で利益の取りこぼしやムダ打ちがどこにありそうか、
2分で目安を確かめてみてください。
AI利益改善診断(2分・無料)は、
下の3大特典にご登録いただいたあと、
完了画面からLINEに登録すると受けられます。
リストを分ける、お客様の言葉を拾う、案内を組み立てる。1つずつは難しくありませんが、
日々の仕事と並べると、
どうしても後回しになります。
私がご一緒するときは、
まず御社の中に眠っているお客様のリストや声、
これまでの実績を一緒に見つけて、
売上を増やすための目標と成果指標を決めます。そのうえで、その達成に向けて伴走します。社長が細かい作業を抱え込まず、
お客様との関係を育てる仕事や、
商品を磨く仕事に時間を向けられるようにするためです。
既存顧客のフォローが仕組みになると、
空いた力を、次の商品を磨くことや、
お客様の声を聞くことに使えるようになります。それがまた、次のおつきあいを長くしてくれると考えています。
| 問い | 答え |
|---|---|
| フォローで最初に決めることは? | 誰に・何を・いつ届けるか |
| お客様の分け方は? | 最終購入日と購入回数 |
| 届ける内容の材料は? | お客様が実際に言った言葉 |
| 売り込みとご案内の違いは? | 会社の都合か、お客様に必要かどうか |
| ツールだけで解決しない理由は? | 判断の基準と情報の置き場所が整っていないから |
A.決まった回数より、
お客様が次に困るタイミングに合わせるのがおすすめです。
最終購入日から数えて、
使い方に迷いやすい時期や、
次の段階に進む時期に届けると、
売り込みに感じられにくくなります。新しい提案をするときは、
5日間などと期間を決めてご案内すると、
反応を見て直しやすくなります。
A.会社が売りたいものではなく、
お客様に必要な情報を届けていれば、
ご案内として受け取ってもらえます。
お客様が以前言っていた困りごとに答える内容から始めると、
自然な連絡になります。
A.始められます。最初は、最後に買ってくださった日と購入回数の2つがわかれば十分です。
会計ソフトや請求書の控えから拾える会社も多いです。全部を整えてから始めるより、
分けられるところから分けて、
1回案内してみるほうが早く進みます。
売上と顧客価値顧客・信用・実績を活かして、売上と顧客価値を高める。