ホーム › 読みもの › 会社の強みの見つけ方|「うちには何もない」会社に眠っている6つの資産 › 休眠顧客の掘り起こし方|値引きに頼らず、もう一度選ばれる4つの手順

休眠顧客の掘り起こしは、値引きから始めず、
①リストを分ける ②届いて読まれ、
次に進めるかを確かめる ③近況や役立つ話で関係を戻す ④期間を決めて、
次に進む場所を1つだけ用意する、
の順に進めます。
以前は買ってくださっていたお客様が、
最近は静かになっている。
新しいお客様を集めるより、
もう一度声をかけたほうが早いかもしれない。
でも、いざ連絡しようとすると、
「久しぶりに連絡して、迷惑に思われないだろうか」
「セールの案内くらいしか、送るものがない」
「そもそも、誰に何を送ればいいのか分からない」
と、手が止まる。
この記事では、休眠顧客にもう一度ご案内するときに、
私が見ている順番を紹介します。
休眠顧客は、一度「買う」という壁を越えてくださった方だからです。
新しいお客様には、
という段階が、すべて必要です。
休眠顧客は、ここを一度越えています。
どんな商品か知っている。
どんな会社か知っている。
一度はお金を払って、何かを受け取っている。
この「途中まで来ている」ことが、
新規集客との大きな違いです。
ただし、離れた理由は方によって違います。
だから、いきなり売るより先に、
関係を戻すところから始めます。
新しく用意するものはありません。使うのは、すでに会社にある次の3つです。
私は、会社に眠っている資産を、
この3つに「信用・実績」「仕組み・ノウハウ」「人に蓄積された知識・経験」を加えた6つで見ています。長く続けてきた会社ほど、
どれも揃っているのに、
使われないまま残っています。
最終購入日と購入回数で分けます。
たとえば、
のように分けます。
この4つは、届けたい話がまったく違います。
最近まで買っていた方には、
「その後いかがですか」が自然です。
一度だけの方には、
「初回のあと、何が気になって止まったのか」を知りたい。
長く離れている方には、
まず「今、自分たちが何をしているか」から伝えたい。
全員に同じ文面を送らない。
これが、最初の分かれ目です。
分けるときの判断材料は、勘ではなくデータです。
「あの方は最近来ていない気がする」ではなく、
最終購入日の列で並べ替える。
顧客台帳・予約の記録・請求書の控えなど、
形はばらばらでもかまいません。まず1つの表にまとめるところからです。
確かめるのは、次の3つです。
まだ送っていない段階で確かめられるのは、
1つ目と3つ目です。
2つ目の「読まれているか」は、
送ってみないと分かりません。いきなり全員に送らず、
まず1つのグループに送って、
開封とクリックを見ます。
3つ目は、いちばん見落とされやすいところです。
読まれていても、
読み終えたあとに進む先が無ければ、
反応は生まれません。
「リストが古いから反応がない」と決めつける前に、
この3つを順に確かめます。
開封はされているのにクリックが無いなら、
リストより先に「行き先」を疑います。
届いているかの確かめ方は、
マーケティングデータの見方で詳しく書いています。
いきなり売らず、近況と、今のお客様に役立つ話を届けます。
久しぶりの連絡は、受け取る側からすると少し唐突です。
だから最初の1通で、
「なぜ今、ご連絡したのか」
を正直に書きます。
たとえば、書き出しはこのくらいで十分です。
> ご無沙汰しています。○年前に△△でお世話になった□□です。> 最近、以前のお客様から「その後、こういうことで困っている」というご相談が続いていて、
同じように感じている方がいらっしゃるかもしれないと思い、
ご連絡しました。
理由は、新しく始めたこと・お客様の声で気づいたこと・最近よく受けるご相談など、
何でもかまいません。
読んだ方が「売り込みのために急に連絡してきた」と感じなければ、
それで1通目の役目は果たせています。
ここで役に立つのが、顧客の声です。
「以前のお客様が、その後こう変わった」という話は、
売り込みではなく近況として読んでいただけます。
決めることは2つです。期間と、最後の「次に進む場所」を1つに絞ること。
選択肢を並べると、読んだ方は迷って、どこにも進みません。
事業歴25年以上の、
健康系コンサル・講座事業の方の例です。
最初のご相談は、売上は十分ある。でも、取りこぼしがありそうなので、
眠っている資産を使いたい、というものでした。
一緒に見ていくと、見つかったのは、
25年以上積み重ねてきたお客様リストに、
まだご案内していない余地でした。
広告は使わず、長年の見込み客・既存のお客様に、
5日間と期間を決めてご案内しました。付けたのは値引きではなく特典で、行き先はセミナー。そこから個別相談へ進んでいただいて、
成約につながりました。
結果は、広告費ゼロ・5日間のご案内で、400万円でした。
もう一つ、事業歴15年の所作・マナー講師で、
著書もある方の例です。
新しいお客様を探す前に、
まず既存のお客様にイベントをご案内し、
そこから個別相談へ。個別相談では、単価を上げてご提案しました。すると、すぐにお申し込みが入りました。
結果は、初月214万円(広告は使っていません)。単価を5倍にしても、成約しています。
どちらも、リストがあっただけでは、こうはなりません。案内の行き先が1つ(セミナー/イベント)に決まっていて、
そこから個別相談へ進む順番があり、
価値に見合うご提案があった。その組み合わせだと見ています。
期間を決めるのは、急がせるためではありません。読む方が「いつまでに決めればいいか」を分かるようにするためです。値引きを付けなくても、
期間と行き先がはっきりしていれば、
決めたい方は決められます。
ここからは、組み立ての一例です(上の2つの例の文面そのものではありません)。数日かけて、次の順に届けます。
ツールも外注も、「送る」作業は引き受けてくれます。
でも、掘り起こしで本当に時間がかかるのは、
送る前の判断です。
この3つは、お客様が離れた理由や、
自社が今どんな価値を出せるかを知っている人にしか決められません。
ここが決まらないまま配信ツールを入れると、
「全員に同じ案内を、一斉に送る」ことになりやすい。
外注先に任せても、文面は整うけれど、
中身はセールの告知になりやすい。
ツールやAIは、
判断が決まったあとの「送る・記録する・集計する」を速くする道具です。
先に決めるのは、社長です。
このあたりは、AIを入れても社長の仕事が減らない理由にも書いています。
できます。
忙しいときは、全部を一度にやろうとしないことです。
社長が手を動かすのは、
誰に・何の話を・どこへ案内するかを決めるところだけです。
④でご紹介した所作・マナー講師の方も、
最初のご相談は、時間を減らしたい、
でも減らすと売上も減る、というものでした。それでも、新しいお客様を探すより先に、
すでにつながりのある方へのご案内から始めています。
忙しいときほど、新規集客より手前の、
すでに信頼関係のある方から始めるのが近道だと考えています。
私は、値引きでは呼び戻さないようにしています。
価格をきっかけに戻っていただく関係は、
次の案内でも価格が基準になりやすいからです。
私が大事にしている数字は、
の3つです。
一度売れても、この3つが伸びなければ、
長い目で見て会社は楽になりません。
値引きの代わりに考えるのは、
です。
反応した方・しなかった方を記録します。
掘り起こしは、一度やって終わりにしません。
これを残しておくと、次に誰へ何を届けるかが、
少しずつ正確になっていきます。
反応した方の言葉は、
次のお客様に届ける「顧客の声」にもなります。
記録と集計は、人がやらなくてもいい仕事です。仕組みやAIに渡して、
社長は「次に誰へ何を届けるか」を決めるほうに時間を使います。
| 手順 | やること |
|---|---|
| ①分ける | 最終購入日と購入回数で、4つに分ける |
| ②確かめる | 届いているか・読まれているか・行き先があるか |
| ③戻す | 「なぜ今か」と近況・お客様の声から |
| ④案内する | 期間を決めて、行き先は1つ |
| 値引き | 使わない。3つの数字で判断する |
| あと | 反応を記録し、次の案内に使う |
A.決まった年数はありません。その商品の「ふつうの買い替え・通い直しの間隔」より長く空いている方を、
休眠と見ます。
毎月通う教室なら3か月、
数年に一度の買い物なら数年、
と商品によって変わります。まず自社のお客様の購入間隔を、
データで確かめるところからです。
A.かまいません。そのお客様と、以前どの手段でやりとりしていたかに合わせます。
LINEでやりとりしていた方にはLINE、
電話でのおつきあいが長い方には電話や手紙のほうが自然なこともあります。手段を変えても、
最初に「なぜ今ご連絡したのか」を伝えるのは同じです。
A.すぐには外しません。まず、届いていたか・読まれていたかを確かめます。
届いていなかったのか、
読んだうえで今は必要ないのかで、
次の打ち手が変わるからです。配信停止を選んだ方には、それ以上ご案内しません。
手順そのものは、ここに書いたとおりです。
それでも止まるのは、
「分ける」「何を書くか決める」「行き先を決める」が、
日々の仕事の後回しになるからだと感じています。
私は、御社のどこに資産が眠っているかを一緒に見つけたうえで、
目標と成果指標を一緒に決め、
その達成に向けて伴走しています。
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