物販の頃、国内外の外注スタッフに仕事をお願いして事業を回していました。仕事は渡せても、判断と責任は残る。手は空いても、頭は空かない。だから今は、人を増やす前に仕事を4つに分けます。
物販事業をしていた頃、国内で出品作業をしてくださる方や、海外で買い付けから発送まで担当してくださる方など、複数の外注スタッフの方に仕事をお願いしていた時期があります。
一日に100品、200品と商品を出品して、受注が入れば海外へ買い付けと発送を依頼する。
私は家にいながら、子育てをしながら、いろいろな方に仕事をお願いして事業を回す。
当時の私には、
「自分が全部やらなくても、事業が動いて利益が生まれる」
という、とても理想的な形に見えていました。
実際、この経験から学んだこともたくさんあります。
自分一人の時間には限界があります。
だから、
自分でなくてもできる仕事。
自分が苦手な仕事。
誰かのほうが得意な仕事。
こうした仕事は、喜んでやってくださる方を見つけてお願いしたほうがいい。
今でも、この考え方自体は変わっていません。
ただ、実際にやってみて、もう一つ分かったことがあります。
人に仕事をお願いすれば、自動的に社長が楽になるわけではない。
ということです。
人に仕事をお願いしても、
何を売るのか。
誰にお願いするのか。
どこまで仕事を任せるのか。
どこまでお金を預けるのか。
どこまで判断を任せるのか。
こうしたことを決めるのは、結局自分です。
そして事業をしていると、当然トラブルも起きます。
在庫が見つからない。
発送された商品が破損している。
予定通りの日程で商品が届かない。
お客様から問い合わせが入る。
いつもと違う判断が必要になる。
そのとき、最後に判断して責任を持つのは社長です。
当時、
「社長の仕事って、やりがいはあるけれど、やっぱり大変だな」
と何度も思いました。
仕事を人にお願いしたからといって、責任までなくなるわけではありません。
むしろ、人が増えれば増えるほど、
「誰に、何を、どこまで任せるのか」
を決める仕事が増えていきます。
途中から私は、アメリカに住んでいる外注の方に、秘書のような役割をお願いするようになりました。
その方から、国内外の外注チームのみなさんへ仕事を依頼してもらう形です。
私は全員と直接やり取りするのではなく、
私
↓
まとめ役の方
↓
各担当者
という形に変えました。
直接お会いしたことのない方でしたが、フットワークが軽く、明るく仕事をこなしてくださる方で、とても助けていただきました。
この経験からも、
仕事を人に渡すだけでは足りない
と分かりました。
誰が誰に依頼するのか。
どこまで判断していいのか。
どのケースなら自分たちで進めていいのか。
どんなときだけ社長へ確認するのか。
そこまで設計して初めて、
「仕事を任せる」から「仕組みで仕事が進む」へ変わっていきます。
仕事をお願いする。
確認する。
質問に答える。
修正を伝える。
進捗を見る。
新しい人に説明する。
トラブルに対応する。
人数が増えるほど、こうしたやり取りも増えていきます。
特に、
「最終的には全部社長に聞かないと分からない」
という状態だと、作業は外へ出せても、判断は全部社長へ戻ってきます。
手は空いても、
頭は空きません。
これは、小さな会社ではかなり大きな問題だと思っています。
人を増やしたのに、
社長の確認事項が増える。
会議が増える。
チャットが増える。
管理する仕事が増える。
それでは、人件費も増えているのに、社長自身はあまり楽になりません。
だから今の私は、
「忙しいから人を増やす」
の前に、一度立ち止まって仕事を見るようにしています。
社長が今やっている仕事を、一度全部広げてみます。
その仕事は、本当に社長がやる必要があるのか。
その中で、社長にしかできない部分はどこなのか。
会社の価値を一番高めている仕事は何なのか。
ここを見ます。
例えば「営業」という仕事一つでも、
見込み客を探す。
会社を調べる。
連絡文を作る。
日程を調整する。
事前資料をつくる。
商談する。
提案内容を考える。
提案書をつくる。
フォローする。
と、細かく分けることができます。
これを全部、
「営業だから社長がやる」
としてしまうと、いつまでたっても社長の仕事は減りません。
でも細かく分ければ、
リストアップはAIでもできる。
リサーチもAIでかなり補助できる。
日程調整は仕組みにできる。
資料作成は人やAIへ渡せる。
一方で、
お客様の状況を理解する。
何を提案するか決める。
相手との関係をつくる。
最終的な判断をする。
こうした部分は、社長がやる価値が高いかもしれません。
つまり、
仕事を丸ごと「自分の仕事」と見るのではなく、分解して価値を見る。
ここが大切です。
今は、会社の仕事を見るときに、基本的に4つへ分けています。
① 社長がやる
② 人に任せる
③ AI・仕組みに任せる
④ やめる
です。
そして、個人的には④がかなり重要だと思っています。
1時間かかる仕事を30分にする。
これは、とても良い改善です。
でも、
そもそも必要のない仕事なら、
やめれば1時間そのまま戻ってきます。
それなのに、不要な仕事を残したまま人を採用すれば、
不要な仕事をするための人件費まで増えてしまいます。
AIで十分できる仕事に人をつければ、今度はその人への指示や管理も増えます。
逆に、人がやったほうが価値の高い接客や関係づくりまで、無理にAIへ置き換えれば、お客様の満足度を下げてしまうこともあります。
だから私は、
「人を増やすか、AIを入れるか」から考えません。
先に、
「この仕事は、誰がやると一番価値が高くなるのか」
を考えます。
「人を増やさない経営」というと、
できるだけ人を雇わない。
全部AIにする。
人件費を削る。
そんな話に聞こえるかもしれません。
でも、私がやりたいのはそこではありません。
必要なら、人にお願いしたほうがいい。
人だからこそできることもたくさんあります。
お客様の微妙な気持ちを感じ取る。
信頼関係をつくる。
人を励ます。
場の空気を見る。
イレギュラーなことに対応する。
責任を持って最後の判断をする。
こうした仕事は、人だからこそ価値があります。
だから、
人を減らしたいのではなく、価値の低い仕事を減らしたい。
社長もスタッフも、
入力。
転記。
検索。
確認。
毎回同じ資料作成。
同じ問い合わせへの回答。
こうした仕事だけで一日が終わってしまう状態を減らす。
その分、
お客様を見る。
商品を良くする。
提案を考える。
お客様との関係を深める。
そういう仕事へ時間を戻したいと思っています。
人に仕事を任せるとき、
「これをやってください」
だけだと、細かいところで何度も確認が戻ってきます。
だから私は、
誰のための仕事なのか。
何を一番大切にするのか。
何なら変更していいのか。
何をしてはいけないのか。
どんな場合なら自分で判断していいのか。
どんなときだけ社長に確認するのか。
こうした判断基準まで渡すことが重要だと思っています。
これは、人へ仕事を任せるときだけではありません。
AIを使うときも同じです。
AIへ会社の考え方や判断基準を渡すほど、毎回ゼロから指示する必要が減っていきます。
つまり、
社長の頭の中にしかなかったものを、会社の資産にしていく。
これも、社長の仕事を減らすうえで大切なことだと思っています。
一度、
やめる。
AIや仕組みに渡す。
人に任せる。
と整理していく。
そして最後に残った仕事。
そこにこそ、
社長が時間を使う価値がある
のではないかと思っています。
お客様を知る。
商品を良くする。
会社の方向を決める。
大切な人と話す。
次の戦略を考える。
会社の独自価値を磨く。
ここに社長の時間を使える会社は、強いと思います。
人数を増やし続けなくても、
お客様への価値は上げられる。
顧客満足が高くなれば、
継続してくださる方が増える。
購入回数が増える。
紹介が生まれる。
お付き合いが長くなる。
結果としてLTVと利益も積み上がっていきます。
だから私にとって、
人を増やさないことは目的ではありません。
目指しているのは、
仕事を増やさず、利益と顧客満足が積み上がる会社です。
もし今、
「そろそろ人を採用しないと回らない」
「人に任せているのに、結局全部自分へ確認が戻ってくる」
「自分が休むと仕事が止まる」
「AIを使いたいけれど、何を任せたらいいのか分からない」
そんな状態なら、
いきなり採用したり、新しいAIツールを探したりする前に、一度会社の仕事を全部広げてみることをおすすめします。
そして、
社長がやる。
人に任せる。
AI・仕組みに任せる。
やめる。
この4つに分けてみる。
すると、
「人が足りない」と思っていたけれど、実は必要なのは採用ではなかった。
ということもあります。
逆に、
「ここは人に任せたほうが、お客様にもっと喜んでもらえる」
という仕事が見つかることもあります。
大切なのは、
人を増やすかどうかを先に決めることではなく、誰が何をやると会社全体の価値が一番高くなるのかを決めること。
私は、この順番を大切にしています。
会社によって、社長が抱えている仕事は違います。
人に任せたほうがいい仕事もあれば、
AIや仕組みで十分な仕事もある。
逆に、
「これは社長がやったほうがいい」
という仕事もあります。
そして意外と多いのが、
そもそも、やらなくていい仕事です。
30分の無料相談では、今の業務や社長ご自身が抱えている仕事を伺いながら、
何を社長に残すのか。
何を人に渡せるのか。
何をAIや仕組みに渡せるのか。
何をやめてもいいのか。
を一緒に整理します。
「採用すべきかどうか」も、最初から答えを決める必要はありません。
まず現在地を整理して、
社長が本来の仕事に戻るために、最初に何を変えるとよさそうか。
そこを見つける30分にしていただけたらと思っています。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。「うちの場合は、何から手をつければいいのか」を整理したい方は、30分の無料相談をご利用ください。費用は一切かかりません。ご希望があれば、その先の進め方もご提案させていただきます。
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